ビッグファイブ(big five)

ビッグファイブ

ビッグファイブ』は、人のパソナリティー(人格)を理解するための理論の一つです。
人のパソナリティーを理解するための代表的な理論には『類型論』と『特性論』の二つがありますが、ビッグファイブは特性論に該当します。

ビッグファイブでは、これまでのパーソナリティに関する様々な研究結果から抽出された五つの因子をパーソナリティの基本的な次元として捉えます。
五つの因子は頭文字をとって『OCEANモデル』と呼ばれています。

ビッグファイブを構成する五つの因子は以下のようになっております。

  • 開放性(O:openness)
    • 空想、審美性、感情、行為、アイデア、価値
  • 誠実性(C:conscientiousness)
    • コンピテンス、秩序、良心性、自己鍛練、達成追求、慎重さ、
  • 外向性(E:extraversion))
    • 温かさ、断行性、活動性、対象希求性、良い感情
  • 協調性 (A:agreeableness)
    • 信頼、実直さ、応諾さ、懐してみ、潔さ、利他性、優しさ
  • 神経症傾向 (N:neuroticism)
    • 不安、敵意、抑うつ、自意識、衝動性、傷つきやすさ

ビッグファイブの理論は『心理検査』にも応用されています。
代表的な心理検査には、”コスタ(Costa, P. T.)”と”マクレー(McCrae, R. R.)”により作成された『NEO-PI-R(Revised NEO Personality Inventory)』があります。
日本でも、”辻 平治郎”により日本の文化的要因を取り入れた『FFPQ(five factor personality questionnaire)』などが作成されています。

森岡正芳編 (2022) 『臨床心理学中事典』野島一彦 (監修), 遠見書房.

日本心理臨床学会編(2011)『心理臨床学事典』 丸善出版.

氏原寛編(2004)『心理臨床大事典』改定版, 培風館.

この記事を書いた人

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臨床心理士・公認心理師
上岡 晶
Ueoka Sho

精神科・心療内科での勤務を経て、2023年から「オンラインカウンセリングおはぎ」を開業しました。私のカウンセリングを受けてくださる方が少しでも望まれる生活を送れるように、一緒に歩んでいきたいと考えています。

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