家-木-人描画テスト(HTP:house-tree-person test)
家-木-人描画テスト(HTP)
『家-木-人描画テスト(HTP)』は1948年に”バック(Buck, J. M)”により考案された『心理検査』になります。
心理検査の中では、『パーソナリティ(人格)検査』の『投映法』に分類されています。
パーソナリティ(人格)検査の目的は、被検者(検査を受ける人)のパーソナリティを明らかにし、自己理解や支援に役立てることにあります。
家-木-人描画テスト(HTP)では、被検者に「家屋」「樹木」「人物」を描いてもらい、検査者がそれを分析することでパーソナリティを明らかにしようとします。
家-木-人描画テスト(HTP)の応用として『HTPP』や『統合版HTP(S-HTP)』といった方法も開発されており、臨床で用いられています。
家-木-人描画テスト(HTP)の具体的な実施方法は以下のようになっています。
- PDI(post drawing interragation)
被験者は全ての絵を描き終えた後に検査者より様々な質問を受ける場合があります。
これはPDIと呼ばれており、被検者の内的世界を理解するための情報を獲得するために行われます。- HTPP(house-tree-person-person)
家-木-人描画テスト(HTP)は3枚の画用紙を用意し、それぞれ1枚目に家、2枚目に木、3枚目に人を描いてもらうよう教示を行います。
しかし、HTPPでは、4枚の画用紙を用意し、4枚目の画用紙には、3枚目に描いた人とは異なる性の人物を描いてもらうよう教示を行います。
- 統合版HTP(S-HTP:synthetic house-tree-person)
家-木-人描画テスト(HTP)は3枚の画用紙を用意し、それぞれ1枚目に家、2枚目に木、3枚目に人を描いてもらうよう教示を行います。
しかし、S-HTPでは、1枚の画用紙を用意し、その1枚に「家屋」「樹木」「人物」を描いてもらうよう教示を行います。
参考・引用文献
森岡正芳編 (2022) 『臨床心理学中事典』野島一彦 (監修), 遠見書房.
\この記事を書いた人/
臨床心理士・公認心理師
上岡 晶
Ueoka Sho
精神科・心療内科での勤務を経て、2023年から「オンラインカウンセリングおはぎ」を開業しました。私のカウンセリングを受けてくださる方が少しでも望まれる生活を送れるように、一緒に歩んでいきたいと考えています。