風景構成法(landscape montage technique)
風景構成法
『風景構成法』は1969年に”中井 久夫”により作成された『心理検査』になります。
心理検査の中では、『パーソナリティ(人格)検査』の『投映法』に分類されています。
パーソナリティ(人格)検査の目的は、被検者(検査を受ける人)のパーソナリティを明らかにし、自己理解や支援に役立てることにあります。
風景構成法では、被検者に「川」「山」「田」「道」「家」「 木」「人」「花」「動物」「石や岩」「足りないもの」の順で描いてもらい、その後彩色道具で彩色し風景として完成してもらいます。
そしてそれを検査者が分析することでパーソナリティを明らかにしようとします。
風景構成法は、1965年に”河合 隼雄”が日本に導入した『箱庭療法』にヒントを得て開発されました。
風景構成法では、箱庭療法を参考にし、『枠づけ法』が導入されています。
枠づけ法とは、治療者が患者の前で紙の周囲に枠づけをしてから描画を開始するというものです。
この枠づけにより、患者は心理的に保護される一方で、表出を強いられるといった両価性が付与されることになります。
適用範囲は6歳以上で、治療の節目に用いられることが多くあります。
風景構成法の具体的な実施方法は以下のようになっています。
参考・引用文献
森岡正芳編 (2022) 『臨床心理学中事典』野島一彦 (監修), 遠見書房.
\この記事を書いた人/
臨床心理士・公認心理師
上岡 晶
Ueoka Sho
精神科・心療内科での勤務を経て、2023年から「オンラインカウンセリングおはぎ」を開業しました。私のカウンセリングを受けてくださる方が少しでも望まれる生活を送れるように、一緒に歩んでいきたいと考えています。