尺度(scale)
尺度
『尺度』とは、長さを測る道具(ものさし)を表す言葉であり、統計学においてはデータを測定するための基準を指します。
尺度には、『名義尺度』、『順序尺度』、『比例尺度』、『間隔尺度』の4種類があり、それぞれ適用できる統計手法が異なります。
- 名義尺度
データをカテゴリーに分類するための尺度になります。
名義尺度では、数の大きさや順序に意味はなく、そのため、カテゴリーの分類はできますが、順序を示すことはできません。
例としては、性別(1.男性、2.女性)とする場合や、血液型(1.A型、2.B型、3.O型、4.AB型)とする場合が該当します。
- 順序尺度
名義尺度とは異なり、データを順序付けることができる尺度になります。
順序尺度では、データ間に順位はありますが、数値の間の大きさは一定である必要はありません。
そのため、データの比較や順位付けはできますが、数値間の正確な差を示すことはできません。例としては、成績の評価(優、良、可、不可)や、レースの順位(1位、2位、3位)などが挙げられます。
- 間隔尺度
データ間の差を測定できる尺度になります。
間隔尺度では、データ間に順位があり、数値の間の大きさが一定になっています。
しかし、比例尺度とは異なり絶対的な原点(ゼロ点)が存在しないため、比率を計算することはできません。例としては、摂氏温度や、西暦、カレンダーの日付などが挙げられます。
- 比例尺度
間隔尺度とは異なり、絶対的な原点(ゼロ点)があり、データ間の比率を計算できる尺度になります。
比例尺度では、データ間に順位があり、数値の間の大きさが一定になっています。
間隔尺度とは異なり、絶対的なゼロ点があるため、比率の計算が可能になっています。例としては、身長や体重、収入などが挙げられます。
参考・引用文献
\この記事を書いた人/
臨床心理士・公認心理師
上岡 晶
Ueoka Sho
精神科・心療内科での勤務を経て、2023年から「オンラインカウンセリングおはぎ」を開業しました。私のカウンセリングを受けてくださる方が少しでも望まれる生活を送れるように、一緒に歩んでいきたいと考えています。