トランスパーソナル心理学（transpersonal psychology）

トランスパーソナル心理学

『トランスパーソナル心理学』は1969年にアメリカで生み出された心理学の新たな潮流です。
"マズロー（Maslow, A. H.）”や”アンソニー・スティッチ（Sutich, A. ）”、”スタニスラフ・グロフ（Grof, S.）”などが創始者として知られています。

心理学の歴史には大きく分けて以下のような4つの勢力が存在すると考えられておりますが、トランスパーソナル心理学はその第四勢力に当たると考えられています。

• 第一勢力は、『精神分析』
• 第二勢力は、『行動主義心理学』
• 第三勢力は、『人間性心理学』
• 第四勢力は、トランスパーソナル心理学

トランスパーソナル心理学は人間性心理学を発展させ、東洋思想やシャーマニズム、宗教的な側面などを統合して生み出されました。

トランスパーソナル心理学では、人の成長は『自己実現』という個人性や『自我』といった個が限界ではなく、『自己超越』という人類、生命、精神、宇宙といった全てのものを含む個を超えたレベルまで到達できると考えました。

自己実現をしている人の多くには、神秘体験や至高体験といった個を超えた体験や自我意識が拡大しより大きな存在と繋がる体験をしていることが知られています。
このような自己超越の体験の探求が人間の心の理解に必要であるという考えのもと、トランスパーソナル心理学は生み出されていきました。

このようなトランスパーソナル心理学の考えに基づいた代表的な人物や理論、『心理療法』は以下のようになっております。

参考・引用文献

【公式】SPトランプブログ（2016）ＳＰＴメソッド２　理論編　　ロベルト・アサジョーリの自己実現論と他の理論（2023年12月13日取得）

森岡正芳編 （2022） 『臨床心理学中事典』野島一彦 （監修）, 遠見書房.

日本心理臨床学会編（2011）『心理臨床学事典』 丸善出版.

東京カウンセリングスペースHiRaKu（2023）「トランスパーソナル心理学とは」（2023年12月13日取得）

氏原寛編（2004）『心理臨床大事典』改定版, 培風館.