対人関係論(interpersonal theory)【心理学用語】臨床心理学

対人関係論(interpersonal theory)

対人関係論』は、”フロイト(Freud, S.)”が創始した『精神分析』の流れを汲む『心理療法』の1つになります。
"サリヴァン(Sullivan, H. S.)"や"ホーナイ(Horney, K.)"、"フロム・ライヒマン(Fromm-Reichmann, F.)"、"エーリッヒ・フロム(Fromm, E. S.)"などが創始者として知られています。

『対人関係論』とは、『精神障害』の理解や治療において、患者と治療者の間の相互作用や、患者の置かれている社会、文化的背景、現実の対人関係などを重視する立場を指します。

フロイトは心理臨床(人の心や『精神障害』の理解とその治療)において生物学的な側面を重視し、『精神分析』の様々な理論を生み出していきました。
それに対して、アメリカの精神科医であるサリヴァンらは『精神分析』では軽視される対人関係や社会文化的背景といった社会学的な側面を重視し、心理臨床に応用し始めます。
そのような流れの中で生み出されたのが『対人関係論』になります。
『対人関係論』は他にも『新フロイト派』や『ネオ・フロイディアン』とも呼ばれています。

『対人関係論』では、心理臨床において社会学的な側面を重視するといった共通点はあるものの、統一された理論はなく、それぞれの研究者や実践家によって様々な理論が提唱され用いられています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA